作詞家になりたくて

歌になりたがっている詞があります。 
言葉たちが一瞬でも輝やいてくれますように!

只見つづりの「北海道弁講座」*16「~さる」「~らさる」

「~さる」「~らさる」

始める前に~
今年のNHKの大河ドラマ「西郷どん」は見ているでしょうか?
面白くて、ますます、目が離せない。
薩摩言葉、あれだけの台詞を言わせるのは大変だと思いました。俳優さんたちもきっと苦労しているでしょうね。字幕をONにして見ています。そうでないと、何をしゃべっているかわからない。ほんとに、「ごわす」とか言っていたのかなぁ、なんて思ってしまいます。
前回は、まあ、目の保養でしたね!鈴木亮平。相撲のまわし姿で。惜しげもなくちょうどいい肉体美を披露してくれていました。渡辺謙(殿様)も。上半身、裸!見せてくれました。
今でいう神回!だわ。いけない、つい興奮して、よだれが出たわ。
はいはい、では、北海道弁講座を始めましょうか。


出ました。「○○さる」
まずは簡単な用例。
「スマートホンだと、俺の指が太くてよ、つい、違うところ、おささってしまうのさ。」
テレビのリモコンをいじっていて
「あ、間違えた、違うチャンネルおささったわ。」
これは「押ささった」
指が勝手に違う場所を押してしまった、と言う意味で使います。
自分の意志ではなく、指が勝手に~と言う人のせいにする往生際の悪さ。
便利ですよね~。


「いや、ちょっと、何回もFAXを送ろうとしてるんだけど送らさらないのさ。こわれてるんじゃないべか?」
出来ない時にも、「~さらない」「~らさらない」と言ってしまう。
「この炊飯器、このスイッチがさ、おささらないから、ご飯がたけないのさ。」


「このシュークリーム、なまらうまくて、なんぼでも食べらさるわ。」
「ちょっと、楓、いつまでテレビ見てるのさ、宿題やったのかい?」
「いけない、もうこんな時間だわ、面白くてつい、テレビ、見らさるわ~。」


「桐、このボールペンもうなげるのかい?」
「かあさん、それもう書かさらないから、なげるわ。」
「おい、十勝、お前あの赤いスカートの娘ば、見てたべ?」
「やべ~、わかった?なまらめんこいから見らさるわ~。」
見ることができるという意味はもちろんのこと、プラス意思に反して勝手に不可抗力的に見てしまう、と主張しているのです。
(まあ、男はたいてい綺麗な若い女の子には弱い。つい視線が向くのよねぇ)


「まりもっこりって、知ってる?」
「知ってる~、あれは、やべ~べさ、笑わさるわ~」
「暇だったら本でも読めばいいっしょ。」
「う~ん、なんか、しらさらないのさ、マンガだったら読まさるけどね。」
「しらさらない」って。「やることができない」と言う意味ですが、これって究極の責任転嫁。ひどいわ~。便利だけど。


キリがない。他力本願な、なんでも他のもののセイにする無責任さ。
ホントに便利ねぇ。


単に「出来る」意味で使う場合もある。
「タイマーにセットしておいたんだけど、ご飯、炊かさったかしら。」
「この、おでんの大根、やわかいから、箸が刺ささるね。」
「さ」が多い!(笑)


もう一つ用例を。
「言いたくないけど、言わさるのさ。あんな、人にかつけてばっかりの、ろくでなしの上司め。腹くそ悪い。」


失礼しました。


では、Repeat after me!
『違うところ、おささった。』
「違うところ、おささった。」


はい。ありがとうございました。
面白かったら押せばいいっしょ。

×

非ログインユーザーとして返信する