作詞家になりたくて

歌になりたがっている詞があります。 
言葉たちが一瞬でも輝やいてくれますように!

「悲しいほどお天気」松任谷由実

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上水沿いの小道を時折選んだ
夏の盛りの日もそこだけ涼しくて
名もない蔦や柳が低くたれこめて
絵を描く私達それぞれ一人にさせた
まるで先の人生を暗示するように


みんなまだ
気づかず過ごしていたんだわ
ずっと一緒に歩いてゆけるって
誰もが思った mmm


拝啓。今はどんな絵 仕上げていますか
個展の案内の葉書がうれしかったの
臆病だった私は平凡に生きている


みんなまだ
信じて過ごしていたんだわ
ずっと一緒に歩いてゆけるって
誰もが


いつまでも
私の心のギャラリーにある
あなたの描いた風景は
悲しいほどのお天気 mmm
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夏の歌かもしれませんが、秋を感じる曲です。メロディが秋かもしれません。
「上水沿いの小道」
その当時、意味が解りませんでした。
彼女は多摩美大出身。世田谷にキャンバスがありますが、玉川上水のことですね。東京の方はすぐにわかるのですが、北海道の私には何のことやらわからず、なんとなく道(通り)の名前だろうな、と思いながら聞いていました。
美術大学の仲間たち、それぞれの道へ進み、友人は「絵」の道へ進み、自分は『平凡』に生きている。
個展の案内状が教えてくれる記憶は懐かしさ。「あのころ」の自分と友人たち。
友人が描いた風景画の「青空」。
それは叶わなかった夢と、通り過ぎた記憶の淋しさ。戻らぬ過去。
その哀愁が「悲しいほどお天気」


「まるで先の人生を暗示するように」
「臆病だった私は平凡に生きている」


この言葉はなかなか出てこないでしょ、と思います。過去と未来を映す魔法の鏡。そこに自分を映すための呪文のようです。
ありきたりですが、ユーミンは天才。

松任谷由実 悲しいほどお天気(’79)

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