只見つづりの「北海道弁講座」*18「さ行」その他
さ行その他
「そだね~」が話題になっているうちに書かないと!
今回は「さ行」をあれこれ。
「在」ざい
いなか、町はずれの意味。
これは国語辞典にもでている。都会から離れた場所と。在郷の略だと。
しかし、現在は使いませんが、北海道では最近までこんな言葉が使われていました。
「街中はそうでもないけど、在は雪が多いわ。」
などと言っていた。
「札チョン族」
札幌に単身赴任しているサラリーマン。
札幌のチョンガーの略。
チョンガーとは朝鮮語だそうな。未成年の男子の意味があるそうです。
私は札幌に
ちょっと
だけいるから、だと思っていました。
札幌に支店が次々とできてきたころ、単身赴任のサラリーマンは多かった。ススキノも賑わっていた。スナックやバーが軒を連ねていましたね。もう、遠い昔。
「三平汁」
北海道の郷土料理。
鮭の塩味鍋。
松前藩の賄い方、斉藤三平さんが作った料理が由来とか、有田焼の三平皿を使うのでこの名が付いたとか、言われていますがアイヌ語「サンペ(心臓)・オハウ(汁)」鮭の心臓を煮たものからきているそうですよ。
鮭ではなく鰊(にしん)の三平汁もあります。
今はみそ味にして「石狩鍋」のほうが有名でしょうか。
「しない」
固いこと。咬み切れないような弾力と硬さがある食べ物のこと。
「この肉は、しないわ。」
そうですね、サラミソーセージの少し硬い感じ。するめみたいな感じ。
前に「カンカイ」を説明しましたが(タラを干したもの)食べて一言。
「このカンカイなら、しないな。」
「しゃごむ」
しゃがむこと。
「しゃっこい」
冷たいこと。
「雪が靴に入って、なまらしゃっこいべさ。」
どうでしょう?
「冷たい」よりも冷たそうじゃないですか?
「じょっぴんかる」
鍵をかける。
「じょっぴん」鍵のことですが、昔の鍵は棒型で横にスライドさせて外から開かないような形でした。又は引き戸の玄関でしたから、左右の戸の中央にあけた鍵穴に鉄の棒を差し込んで開かないようにしていました。
「錠のピン(針・棒状のもの)」を「かける」=「かる」からでしょう。
今は言わない。
「鍵をかける」といいます。
「そったらもの」「そったらべっちょ」
そんなもの、そんな少し、と言う意味。
「そったら」は少し侮辱した感じを込めています。侮辱というより呆れた感じかな。
「同情とか、そったらもんいらないから、金をくれ」
「古本屋へ何十冊も持っていっても、100円にもならんさ。」
「いや~そったらべっちょかい。」
オリンピックも終わり、急に日常が戻ってきました。カーリング女子の健闘が光った大会でしたね。
「そだねー」が流行したらいいのに。すぐに忘れられる。
その他にもいろいろ言ってましたね。
「そのままで、いんでないかい。」
とか。「ちょっきりかい。」「そだねー。」とか。
楽しそうに前向きにプレーする姿に感動しました。
余談。
「アッコにおまかせ」で、「赤いサイロ」を食べた徳光さん。「普通のお菓子」と言っていましたが、私の周りの人たちも「なんも、普通の味だわ」と、言ってましたね。
まあ、そんなものです。
北海道弁講座も残り少なくなってきました。あと、2回ほどで終了したいと思います。
20回を目途に、と思っていましたので、もう少しお付き合いください。
ではまた、次回。