作詞家になりたくて

歌になりたがっている詞があります。 
言葉たちが一瞬でも輝やいてくれますように!

只見つづりの「北海道弁講座」*13「きかない」「げっぱ」「ごみをなげる」

「きかない」「げっぱ」「ごみをなげる」

「きかない」

か行から三つの言葉を抜粋しました。
まずは「きかない」
「いや、この子ったらきかなくて、ホント困るわ。」
「お前んちの嫁、ほんときかないもなぁ。」
「きかない」は乱暴な、とか気が強いという意味ですね。
「いうことを聞かない」からきているのでしょうか。
それよりも「利かぬ気」「きかんき」「勝気」からきているのでしょうね。


桜さん「うちの娘なら、もう、きかなくて、きかなくて嫁の貰い手ないわ。」
梅さん「なに、楓ちゃんかい?そんなにきかないってかい?あんなにめんこいのにねぇ。」


「げっぱ」

次は「げっぱ」
「げれっぱ」「げれ」とも言います。
これは運動会でよく使いますね。
漢字で書くと「下っ端」でしょうか。
最下位。どんべ。びり。
関西ではやっぱり「どべ」?「べべ」?
さらに調べると群馬や茨城では「げっぴ」と言うじゃないですか。ルーツは「結尾」最後尾の意味ですね。
ここからですかね。さらに訛って「げっぱ」になったのでしょう。


石狩君「俺、足遅くて、いっつも運動会じゃ、げっぱだったわ。」
十勝君「石狩がか?なまら、足速そうだけどな。」
石狩君「逃げ足だけは速いんだわ。」(笑)
でも「げっぱ」って女の子が言うと蓮っ葉な感じ。「びり」のほうがかわいいね。
何年か前に「ビリギャル」って映画がありましたね。「げっぱギャル」じゃかっこ悪いものね。


「ごみをなげる」

最後は「ごみをなげる」
道産子はごみをなげます。「捨てる」の意味。
梅母さん「ちょっと、桐ぃ、玄関先にゴミあるからなげてきて。」
桐君「なんで俺ばっか、そやって使うんだべ。」
梅母さん「ごもくそ、言わないで、出かけるついでにさ。母さん忙しんだから。」
桐君「ハイハイ。そこのゴミステーションでいいんだよね。」
梅母さん「悪いわね。あんたの弁当にザンギ一つ多く入れとくから、頼むわね。」
桐君「しゃ~ないなぁ。」
なんてね。
でも、どうして捨てるじゃなくて、「なげる」のでしょうね。
昔、開拓時代、ゴミは大きかった。木の切り株、石や岩や砂利や、木の枝やら、なんやら。
土地を整地し田畑にするには並々ならぬ労力がかかったのでしょう。まさにゴミは捨てるのではなく「投げて」いたのです。今は機械があっという間に荒地を耕してゆく。昔は人手と馬。昔の人が今の時代を見たら、なんて言うのでしょうね。
ご先祖様があってこそ、今の私達が、こうしてのうのうと暮らしてゆける。
感謝を忘れないようにしなくてはダメですね。
注:「ザンギ」は鶏の唐揚げのこと。お醤油のたれにつけておいた鶏肉に衣をつけて油で揚げたもの。


それでは恒例のRepeat after me!
『この子はほんとにきかなくて、困ったわ。』
「この子はほんとにきかなくて、困ったわ。」


『俺、徒競走はげっぱだったさ。』
「俺、徒競走はげっぱだったさ。」


『ごみ、なげてきて~』
「ごみ、なげてきて~」


ありがとうございました。
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