只見つづりの「北海道弁講座」*10「あ行いろいろ」
あ行いろいろ
北海道でも一部の地域のみで使われていたり、あまり使われなくなったりする言葉をまとめて書いておきます。
『あいてくさい』
または
『あっぱくさい』
意味:相手にならない、たやすい。
楽勝。
「あんなやつ、あいてくさくて話にならんべさ。力なら俺のほうが上だべや。」
「こんな仕事、あっぱくさくてやってられんわ。」
『あたる』
意味:ものがもらえる。
ぶつかるとか、腐ったものを食べてお腹を壊す意味に加えて、何かがもらえることを「あたる」と言います。
「町内のお祭りの手伝いに行ったら、弁当があたったべさ。」
『あっぺ』
意味:あべこべ、逆さま、逆、反対。
「あんた、そのシャツ、あっぺに着てるしょ。」(後ろと前を逆に来ているさま)
あべこべを「あっぺこっぺ」とも言います。
『余す』『余される』
意味:残すという意味に加えて、のけ者にする、仲間はずれにする、見放す。
「昨日の飲み会に、なんで俺だけ余されるのよ?」「お前、のんべで、酒ぐせ悪いべや。」
「もう、あいつは言うこときかなくて、余すわ。」
『うめる』
意味:埋めるという意味に加え、ぬるくする、薄めるという意味もある。
「風呂が熱くて、水でうめて入ったわ。」
「おつゆがしょっぱいから、お湯でうめたさ。」
『えぐい』
意味:苦みがある、渋いという意味に加えて、とてもすごい、カッコイイと言う意味にも使う。
「やばい」と同じような使い方をする。
「この大根なら、なまらえぐいわ。」
(この場合はとても苦い)
「あいつの車、外車でよ、なまらえぐいわ。」
(こちらはとてもカッコイイ)
『おっちゃんこ』
意味:座る。特に子供、幼児を座らせる時に使用する。
「ほら、ここにおとなしく、おっちゃんこするのよ。」
(決しておっちゃんが、こする、訳ではありません。)
『お焼き』
北海道では今川焼き、大判焼き、または太鼓焼きのことを「お焼き」と言います。
長野県の「おやき」は中身に野菜、野沢菜などが入っていますが、北海道は「餡」が一般的。クリームが入っている物もあります。
いくつか紹介しました。まだまだありますが、「あ」行はこの辺で。
もし、これは北海道弁?と言うものがあれば情報お待ちしております。
な行のその他いろいろをやり忘れました。またいずれそのうち。
面白かったら押せばいっしょ。
(おまけ:面白いことを、おもしい、と縮めて言ったりもする。)