作詞家になりたくて

歌になりたがっている詞があります。 
言葉たちが一瞬でも輝やいてくれますように!

只見つづりの「北海道弁講座」*9「おばんです」「~でした」

「おばんです」「~でした」《コメント欄も面白いから、見てみて~》


「おばんです」は「こんばんは」ですね。もう全国区に広まっているでしょうね。
NHKのアナウンサーだって紅白の司会で「おばんでございます。」って挨拶していたぐらいだもの。
道産子はよく「おばんでした」って言います。
「おばん」じゃなくて、「おじん」だべさ、って道産子ジョーク。そして、なぜか会った先から「でした」と、過去形で言う。(ルーツは謎。)
この過去形を使うのも道産子ならでは。
なんだか、過去形にすると親近感がありませんか。


営業の石狩君が得意先へ電話。
石狩君「毎度様です!日高商事の石狩でした!どうも~。おばんでした。」
「ああ、石狩さん、おばんでした。」
会話の冒頭から「石狩でした」と過去形で言います。「~です」と言い切るより少しはソフトな口調に聞こえませんか?


石狩君の同僚、十勝君もお得意先に電話。
十勝君「もしもし、そちらは大雪産業さんでしたか?日高商事の十勝でした。北見さんはいらっしゃいますか?」
「はい、北見でした。」
「あ、毎度様でした。」


何かを断るとき、道産子ならではの断り方が秀逸なので、ご紹介を。
例えば新聞の勧誘。
梅さんの家。
ピンポン、押されて出てみると新聞の営業の人が。
「○○新聞でした。奥さん、野球のチケットあげるから、新聞取って~。3か月でいいから。」
きたわ、新聞屋!普通なら「取りません。」とか「結構です。」と身もふたもなく断るところ、道産子は少しだけ情けをかけてこういいます。
梅さん「うちは△△新聞なんで、良かったです~。」


松さんの会社。
ヤクルトおばさん(おねえさん)が今日も新発売のジョアを持ってきました。
「新発売のジョアいかがでした?」
松さん「今日は良かったでしたぁ~」


「良かったです」「今日は良かったでした」
ものの良し悪しだけの意味もありますが、やんわりと「私はいらないので、良いものだけれど今回はいいですよ。結構です。」というニュアンス。
「いらないです」「いや、結構です」と冷たく断る、にべもない言葉より確かに優しいと思いませんか?断られた方も傷つかない。
最近は全国で「過去形」が言われている。
「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」とか。日本語の乱れとか言われるけれど、方言が幅を利かせているのだと思うのです。


それでは恒例のRepeat after me!
『おばんでした。』
「おばんでした。」
『今日は、良かったでした。』
「今日は、良かったでした。」
ありがとうございました。
面白かったら押せばいっしょ。

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